住まいは ”自分らしい暮らしを実現する” アイテム。

インスペクション(既存住宅状況調査)

中古住宅を売却する売主は買主に対して正直に建物の瑕疵を告げなくてはなりません。もし知っていて告げなかったとき後から損害賠償を請求されたり契約を解除されたりします。売主は大きな責任を負います。また仮に知っている限り告げたとしても後々売買時からの隠れた瑕疵を買主から指摘されたら修理又は損害金を負担しなくてはなりません。
’20年施行の改正民法では引き渡しから1年以内に瑕疵を指摘されたら永久に責任を負わねばなりません。実際は宅建業法や消費者契約法により特記事項を設けて責任の期間を限定している場合がほとんどですが、少なくても数か月、数年の責任は免れないでしょう。目に見える瑕疵は修繕費は予想できますが、見えない瑕疵はいくらかかるか全く分かりません。瑕疵の内容によっては数十万円から数百万円かかるかもしれません。

こんな時のために保険があります。「中古住宅瑕疵担保責任保険」です。仮に特約で売主の責任期限を5年としたとき、5年間最大1000万円まで保険でカバーしてくれます。
しかしこの保険に加入するには条件があって、特別な資格を持った調査員に保険加入の事前調査が義務付けられています。そしてこの調査時点で目に付く瑕疵があってはなりません。この保険の事前調査を「中古住宅状況調査」と言います。中古住宅状況調査に合格し、保険会社の最終調査に合格すると保険に加入できます。

時々売主さんは、下手にインスペクションをして瑕疵を粗探しされて値引き交渉の材料にされるんじゃないかと心配される方がいらっしゃいます。しかし後々莫大な損害賠償を請求されるかもと心配されるよりいいのではないでしょうか。またインスペクションを実施済みの建物は買主さんも安心して購入されるでしょう。
中古住宅状況調査は宅建業法で定められていますが調査の有無は自由ですが、売主の方は中古住宅瑕疵保険へ安心のために加入をお勧めします。